本会は、北海道・東北地区のろう・聴覚障害教職員の相互親睦、交流、研修並び教職員としての権利の拡充をめざす団体です

どさみち とは

北海道・東北地区聴覚障害教職員懇談会 設立へ ~通称・どさみち~

 平成8年1月6~7日、宮城県仙台市の茂庭(もにわ)荘にて、「北海道・東北地区聴覚障害教職員懇談会」が設立されました。北海道の「どさんこ」と、東北の「みちのく」を組み合わせた名称「どさみち」が、本会の通称です。

北海道・東北地区のろう・聴覚障害教職員相互の親睦並び教職員としての権利の拡充を目指した団体

 当時は、勤務校における、ろう・聴覚障害教職員への情報保障がなく、職員会議や部会での情報保障(手話通訳・要約筆記等)を訴えても、「しょうがない。(情報保障を)やってあげる」というふうに、冷遇されるのが当たり前でした。何とかそれを打破したいと、北海道の山根 昭治 先生、岩井 真里子 先生、青森の浅原 武憲 先生、宮城の遠藤 良博 先生、福島の長谷川 俊夫 先生の5人が、その日には珍しく大雪が膝上まで降り積もった福島・磐梯熱海(ばんだいあたみ)に集まり、北海道と東北のろう・聴覚障害教職員の組織化を話し合いました。

 そして、平成6年8月、宮城県松島町「ホテル松州(まつしま)」にて、全国的な組織である「全聴覚障害教職員協議会(略称 全聴教)」が旗揚げしました。そして、近畿聴覚障害教職員懇談会、関東聴覚障害教職員懇談会に続く地区組織として、北海道・東北地区の教育機関に勤務するろう・聴覚障害教職員を構成した団体として設立されました。

ろう・聴覚障害教職員の社会的地位の向上を目指して

 設立当時は、毎年1月に開かれる集会と会報発行の2つが、活動の柱でした。集会では、年ごとに参加者が増え、北海道・東北地区の会員と賛助会員(きこえる教職員・きこえない子をもつ保護者等)の親睦を深める数少ない貴重な場となりました。また、北海道・東北地区のろう・聴覚障害教職員の情報保障や職務における実態の改善に努めました。

 そのような中で、大きな変容がありました。生徒指導や校内研究の中心を聴覚障害教職員が担ったり、学校の全校研究テーマに「手話」を取り入れたり、北海道・東北各地のろう学校の手話校歌を聴覚障害教職員で作成したりするなど、今日のろう・聴覚障害教職員の社会的地位の向上に多大な貢献を果たしました。

 現在も、北海道・東北6県の輪番制で、毎年1月に研修会が開かれ、ろう・聴覚障害教職員としての資質及び専門性の向上に励んでいるところです。その他、会報を年に2回発行し、北海道・東北各地のろう教育に関する情報や今日のろう・聴覚障害教育の最新事情をタイムリーに提供しています。

夢を追い求めて

 「あなたの夢は何ですか?」と聞かれたとき、あなたならどう答えますか。そして、それをどのように実践し、きこえない子どもたちに還元できるかー。ぜひ聴覚障害教職員にしかできないことは何かをみんなで考え、きこえる教職員と共に実践し、北海道・東北地区のろう・聴覚障害教育の発展に寄与していきませんか。